2009-01-01から1年間の記事一覧

25%ショック

産業界が揺れている。鳩山政権の温暖化削減案が25%とアナウンスされ、国内で大騒動だ。日本の産業界は過去に自主行動計画を作り、中国が参加しないのならば日本は無理でしょう、と多寡をくくっていた。それがいきなりひっくり返されたからだ。それに対する…

朝青龍のガッツポーズ

日本の聴衆はまだ眠り覚めていない。だから国技の相撲も外国勢に渡してしまっている。格闘技は勝負であり、気合である。また競争であり、イチローも言っているが技を磨くことである。しかし日本人は小学生から和を重んじ、競争は受験という陰湿な脚の引っ張…

民主党は情報発信を

オバマ政権がブッシュ時代と異なるのは情報発信である。それは政権交代の前から有権者の意見をオバマチームのウェブサイトで収集してきたし、さらに政権自体がサイト上で情報を公開、発信している。それは政権移行期にも重要性を発揮した。混乱を避けるため…

シンクタンク(think tank)の創設を

民主党は政府に干渉しないということが権力の二重構造を防ぐことになるという。確かにその点は重要だ。しかし、党には長期的な国家戦略を考える役割があることも考える必要がある。米オバマ政権が誕生する前の今から約1年前ころから、米民主党のクリントン時…

検察の見直しを

自民党政権時代には小沢氏の公設秘書が逮捕された。それを受けて国民審査会は二階経産相側の再捜査を求めたが、あいまいなままに終わった。 さて政権交代が起き、政権担当する民主党の小澤幹事長は、今後本格的に二階氏側の捜査を検察に指示するだろう。検察…

自民党の責任力

自民党内部では恨み節が続いている。犯人は分かっているのに逆恨みもあるようだ。 自民党大阪府連では、中山太郎・元外相が会長職を辞任し、怒りの矛先を橋下徹知事に向けている。一方、東京ではこの期に及んで総裁選の意義も分からずに右往左往する自民党本…

組織の危機管理

昨日、麻生氏が衆院選惨敗で謝罪し、「責任強く感じる」と述べた。さらに「多くの同志を失い残念至極だ。責任を強く感じている」と続く。これは64年前の阿南陸相の言葉と間違うほどだ。 7月の都議選の大敗のときは「地方選挙と国政選挙は別」と息巻いていた…

ドイツ化するエネルギー政策?

民主党が勝って連立政権が誕生して、日本のエネルギー政策も塗り替えられる可能性が高い。これに対して、電力会社、ガス会社、石油会社は抜本的な経営方針の変更を迫られる。 社民党のような左派の考え方が政策に入れば、脱原子力で再生エネルギーの利用拡大…

経済政策を間違える日本(その2)

2つ目はソフトの開発の遅れである。 まずお家芸であるハードとソフトとの関連である知的財産の確保に対する考え方が甘い。 最近のコシヒカリの商標問題に表されるように、役所はやっと最近になって「日中、模倣品対策で協力強化 知的財産保護で覚書」となっ…

経済政策を間違える日本(その1)

以前にも書いたが、ハードというもの作りだけを奨励する日本の役所の考え方は2つの意味で日本を衰退させている。 1つには日本経済のガラパゴス化をもたらしている、経産省、総務省などの予算のバラマキである。彼らの産業支援、技術開発支援は、既得権益に乗…

地方自治と警察

都内では歩きタバコや路上喫煙を禁止する区が増えてきた。道路にもそれらの標記があるし、そういったノボリをもった人が駅前でチラシを配布している。しかし歩きタバコや路上喫煙者は後を絶たない。それには周知徹底と罰則規定が必要であり、さらに法律(条…

北朝鮮と2国間交渉を

23日の「議論と外交」で述べた事態に対してやっと政府でも出遅れ感が認識されたようだ。今朝の日経には「北朝鮮の対話路線、政府が「置き去り」を懸念 米韓に連携求める」との記事が出た。 この記事にあるように、問題は日本の「北朝鮮の出方を注視」したり…

暴論:下克上のススメ

緊張感を損ねる平和ボケは災害や危機に際して迅速かつ適切な判断を歪める。何十年も続いた平和ボケはなかなか治らない。だから世代交代が必要とされている。 日本は少子高齢化といえば聞こえがよいが、実際は老人天国だ。老獪な世代のおごりとわがままが(と…

この人の口に蓋を

麻生氏が23日、「金がねえなら結婚はしない方がいい、おれもそう思う。うかつにはそんなことはしないほうがいい。おれは金はない方じゃなかった。だけど結婚は遅かった。稼ぎが全然なくて尊敬の対象になるかというと、なかなか難しい。」と学生相手に発言し…

低炭素、脱石油の中国を

中国の自動車業界団体の中国汽車工業協会(CAAM)によると、中国の7月の自動車販売台数は前年同月比63.6%増の109万台となり、5カ月連続で100万台を突破した。一方、米国の7月の自動車・トラック販売台数は99万7824台と、中国の販売台数より下回る結果となっ…

表面の情報で踊る日本のメディア

金大中元大統領の死去をうけて訪韓した弔問団を通じて、北朝鮮のミッション団は、金正日総書記の南北関係改善に向けたメッセージを李明博(イ・ミョンバク)大統領に伝えた。しかし、韓国政府には「南北改善の雰囲気を米朝対話に利用するだけでは」との疑念…

議論と外交

1972年7月に中国を訪問した田中角栄が毛沢東と会談した際、冒頭、毛は田中角栄に、「周首相との喧嘩はもうすみましたか?喧嘩は避けられないものですよ。世の中には喧嘩がないわけはないのです。」と言ったという。それから4年後の1978年8月に日中平和友好条約…

選挙前雑感

昨日テレビ番組で6党首会談があった。ほんの短い時間だったので各人もなかなか話し辛かっただろう。このような番組であればもう少し時間をとって議論をしてもらえばよかったと思う反面、限られた中で各人がどのように的を絞って議論をするのか見ることがで…

情報の共有化

10年ほど前だがある人に「意見とはあまり外に出さないで取っておくべきだ。」と忠告を受けたことがある。その人は結局、詐欺罪でつかまってしまった。 意見を出すことは、相手に情報を提示して相手とその情報を共有することである。 最近は減ったと思う(そ…

無視できない外の視線(その2)

8月5日にも書いたように、前掲の外務省の失態も「外の視線」を理解できない組織の疲弊を如実に表している。責任者の追及は避けて通れず、万が一「うやむや」にすれば日本の民主国家に対するアジア諸国からの批判が集中するだろう。 しかし本質的な問題は外務…

外務省の失態

日本の外務省がまた失態をさらした。報道によると、ミャンマー(ビルマ)で03年に民主化指導者アウン・サン・スー・チーさんが襲撃された事件にかかわったとされる軍事政権の翼賛組織「連邦団結発展協会(USDA)」のトップが、外務省の招待で来日した…

歴史と闘う

姜 尚中(かんさんじゅん)氏が4月に故金大中氏から「歴史と闘う」意志を聞いたそうだ。故金大中氏の「国葬」に日本からは外交権のない河野洋平氏が向かう。6か国協議のメンバー国は大物をそれぞれに出して外交を展開する場所なのだが。(麻生氏の勝手で8月3…

ブラック川柳

族議員 忘れてならない 郵政族

電気自動車の革新的普及を

ドイツは2020年までに電気自動車を100万台普及させることを決めた。これは環境政策の一環であり、環境政策と産業政策の一致つまりグリーン産業起こしである。欧州の自動車業界は電気自動車の開発で日本に遅れを取っているが、ベンツやBMWなど高級車メーカー…

新型インフルエンザ

新型インフルエンザで死者が続いている。以前から伝えられているように、既往症や重篤な持病を持つ方々には非常に危険だ。一方、今までのインフルエンザと変わらず、普通に感染して発病し、ヒトの抵抗力で治癒するケースがほとんどである。 ここで重要なのは…

納税者(Tax Payer)と料金負担者(Rate Payer)

選挙演説の中で、「税金と年金の使われ方を正そう。」という声が聞かれる。そして「これらの血税をムダに使われたり、天下りに使われてはならない。」と続く。政府には徴税能力(taxing power)があるが、国民は納税者(tax payer)としてその税金の使われ方…

人権と人道

そろそろ戦争ものが一巡した感があるが、つくづく感じるのが人権と人道である。 我が国やアジア諸国はムラ社会なので集団を個よりも尊重する風土があるし、個々の人権を軽視する歴史がある。一方、欧米は階級社会でありキリスト教の影響もあって「プロテスタ…

王国の崩壊

報道によると民主党の鳩山代表の出馬する北海道が注目を浴びている。自民党王国の北海道では、民主党の攻勢から守りに出た町村、中川、武部氏らの閣僚経験者がどぶ板選挙に奔走していると聞く。 自民党の政策はもともと大企業よりで既得権益擁護だったが、20…

グッドデザインより景観規制を

今月末にグッドデザイン・エキスポが開催される。しかし、グッドデザインという制度がどうも腑に落ちない。なぜ感性に訴えるデザインに(グッドデザインを受賞するか否かという)基準があるのか、なぜその選考委員を政府(経済産業省の外郭団体である(財)…

ニッポン雑感

米国から戻るといつも奇妙に思うのが、テレビ番組の司会者や出演者が異口同音でセリフを言うことだ。子供たちが同じセリフを大勢で言ったり、大の大人でさえも異口同音で「失礼します。」と言う。なぜ一人で話せないのか?なぜ異口同音で話すことが美的なの…