情報の共有化

10年ほど前だがある人に「意見とはあまり外に出さないで取っておくべきだ。」と忠告を受けたことがある。その人は結局、詐欺罪でつかまってしまった。
意見を出すことは、相手に情報を提示して相手とその情報を共有することである。
最近は減ったと思う(そう期待する)が、会議で意見を言わない人がいる。彼らは明らかにルール違反だ。なぜならばそういう人は情報を収集する目的だけで会議に参加しており、一方的に情報を搾取している。会議とは(ある程度事前にアジェンダを提示し)情報を持ち寄り、各々の情報を別の角度(の意見)で検証し、その情報の精度を高め、それによって導かれる結論の整合性、客観性を高める場である。
情報の搾取はときどき役職者によって行われる。これはフェアではない。彼らは黙ってさまざまな意見(情報)を聞き、それに対するカウンター情報も出さず、これらの情報を集積・統合して自らの地位の保全のために使うのである。
以前にも書いたが、組織の上下関係が情報の多寡で決まるのはおかしい。組織の上位職の人がより多くの情報を入手し判断するのであれば誰でもできる。本来であれば、上位職も下位職も会議などで情報を共有し、そして経験と知見による正しい意見と判断力をもつ人が上位職に就くべきである。
上位職であればあるほど(経験と知見に自信があるはずだから)下位職に情報をどんどん渡して情報を共有し、本当のリーダーシップを発揮することが重要だ。意見を言わずに黙っている上位職は情報泥棒であり、情報の優位性だけで職に就いているニセ管理職は人事考課でしっかり減点すべきである。
上司の評価欄に「あなたに比べて何倍の情報をもっていますか?」という項目を加えることが必要だ。
「どのくらい頻繁に会議中に居眠りしますか?」も重要だが。。。