2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

企業グループを超えたオープン・スタンダードの必要性

7月25日の「ガラパゴスのモノ作り」に書いた内容に関して若干の進展が見られた。今朝の日経に「日産自動車、三菱自動車、富士重工業と東京電力が、電気自動車(EV)用の急速充電器の普及加速を狙って連携する。EVの普及に欠かせない充電インフラの整備に…

社会の変化に期待

7月20日の「ヒーローのかたち」で書いた内容に近い変化があった。 今朝の読売新聞は「今年に入ってコンビニ店を狙った強盗事件が相次いでいることを受け、事件抑止の一環で栃木県警は、コンビニ店に限って警察官が制服姿で弁当などの買い物をすることを解禁…

ウェークアップ・コール

自民党が負け、民主党が勝っても、今後の我が国の政治は動乱期に入ったという見方が強い。それによって霞ヶ関も、予算の組み替えを含め、新たな行政運営を余儀なくされるだろう。 産業界の一部では、「今後の経済の行方が分からない。」「今までの経営方針を…

規制強化による変化?

今回の衆議院選挙の争点の一つとして、小泉・竹中路線から反小泉政策への転換に対する国民の判断という見方が論じられている。小さい政府による市場主義から大きな政府による管理主義への変化とも言われている。それにともなって産業界からは産業構造の再編…

モノ作りと経営力

我が国はモノ作り国家であり優秀なエンジニアが多く存在する。しかし、エンジニアには自ら作り上げたものへの愛着があるのと同時にその限界を過度に認識する傾向がある。つまり自らが自らの作品の限界を信じすぎ(あるいは満足しすぎ)、また改善ためのハー…

公営ギャンブルとリスクマネー

我が国では競輪競馬や宝くじなど公営ギャンブルが盛んだ。そしてそれらが財政投融資の資金源となっている。つまり民間のギャンブルマネーが役人というファンドマネージャーを通して資本投資を形成している。その結果、箱物の多い国作りになっている。 しかし…

日本語の曖昧リスク

先日の本欄でも書いたが、最近の日本語の「〜させていただきます。」は、ただでさえ主語を言わない日本語をさらに曖昧にしている。 とくに英語での会議において、慣れていない参加者が日本語で質問した場合、本当に日本語(主語がない)で尋ねることがある。…

意図的な誤訳?

以前、Lost in Translationという映画があった。日本に来た米国人のためにある女性が通訳をするのだが、長い英語がかなり短い日本語になっていた。 今日、民主党はマニフェストを発表し、その中で日米地位協定は改定を提起するにとどまったようである。この…

マスメディアのあり方

我が国のマスメディアにはジャーナリズムが感じられないという批判が多い。ジャーナリズムとは「権力の監視」であると聞いたことがあるが、「開かれた報道」の必要性も付け加えたい。 一方、開かれた情報の報道にはポリシーが必要だ。米国では、例えばCNNは…

北東アジアのエネルギー・ロードマップ

北朝鮮の混乱が続いているとすれば、そして体制の変化が予想できるとすれば、北朝鮮の現体制の崩壊後の我が国の役割を描く必要がある。軍事的には米国とともに検討する必要があるが、少なくとも経済面のロードマップでの我が国の役割は大きい。 当然、韓国、…

ガラパゴスのモノ作り

日本の製品技術は確かに優れている。最近の米国のグリーン・ニューディール政策が多くのエコ関連産業を立ち上げようとしているが、個別の製品の省エネ性能では我が国の製品がすでに米国の目標を凌駕している点がある。 しかし問題が2点ほどある。第1に日本の…

企業は新しい産業ビジョンを

舛添要一厚生労働相が最近の記者会見で、自民党のマニフェストづくりに関して「政調会長の号令も聞いたことがない。幹事長が党をまとめていない。執行部のガバナンス(統治)が欠けている」と指摘。「政策づくりを公開しないのは開かれた政党ではない。猛省…

日本語の目線

正しい標題は、(あいまいな)日本語(を使う人間)の目線、である。 ここで取り上げるのは、「先生」、「業者」、そして「〜させていただきます」である。 麻生総理が1年生議員を〜先生と呼んでいるのをテレビで見たことがある。ここまで封建的な政治の世界…

崩れる「情報の非対称型ピラミッド」

情報の非対称性による管理が終焉する。以前にも書いたが、米国でもイランでも当局の発表と反する事実が携帯とYouTubeそしてTwitterを通じて瞬時に報道されている。政府がもっている情報とそれを持たない国民の「情報の非対称性」による管理の時代が終わろう…

航空旅客は機材を選ぶ時代

今年初めのデルタ航空のノースウェスト航空との合併によって、6月から成田‐ポートランド線の機材が新鋭のA330から旧式のB767に格下げされた。 B767は、エコノミーでは個人画面もVODもないし、ビジネスクラスでは旧式のシートと小型の画面がかろうじて付いて…

麻生氏の目線

麻生氏の記者会見での目線が気になる。どうも記者を小ばかにしたような態度である。記者を下に見るということは国民を下に見ることと同じだ。 国会議員でよくあるパターンが、選挙のときだけ国民よりも目線が下になるが、当選した途端に(とくに議員会館では…

ヒーローのかたち

最近、警察官や自衛官の軽犯罪が増えている。警察官や自衛官は地域や国を守る重要な仕事をしているのにもかかわらず、緊張感がないとの指摘がある。 米国を見ると彼らはヒーローである(一部の汚職警官を除いて)。さらに地元のヒーローでは消防士が圧倒的な…

自民党と共和党

自民党が負けたとしよう。その自民党の姿は米国の共和党の姿にやや似ている。ブッシュ政権末期の共和党ではAnybody But Bushと言われ、今の自民党ではAnybody But Asoと言われている。(下賎だが、AsoはAssholeとも聞こえる。) 両者ともに旧来型の権力の中…

脱米入亜(その2)

疲弊する地方経済を立て直すのは観光である。 とくに最近政府が促進する(ように見える)中国からの観光客の誘致策である。 普段住んでいると気がつかないのが観光資源だ。日本には中都市にもそして(言葉は悪いが)田舎にも観光資源は潤沢にある。これを生…

脱米入亜

金融界では今回の米国発金融危機の災禍を取り上げてきた。それが実体経済への影響となると経済界も犯人探しとともに米国の経済力の低下を指摘してきた。 国際通貨体制の混乱を経て、ドル基軸通貨という制度は過去のものとなりつつある。それでは我が国にとっ…

エコと交通(その2)

環境、エネルギー、交通は一つの都市のグランド・デザインの中で統合し議論する必要がある。 英国では環境と産業の行政が一つにまとまる動きだし、米国ではオバマ大統領のグリーン政策で元環境保護局長官がエネルギーと環境の行政をまとめる補佐官を務める。…

エコと交通

以前、ゴールデンウィークの高速道路の料金の問題を提起したが。今回は自転車の問題を考えたい。 最近のエコの問題意識の向上から自動車ではなく自転車の利用が増えている。健康増進にも役立つ。しかし問題なのは道路交通法の理解度だ。 とくに高齢者や子供…

党の総裁選と国家元首

民主党の代表選挙にしても自民党の総裁選挙にしても、政治団体のトップ選出の方式だからそのシステムについて国民の声が届いていないようだ。このシステムを変えることはできないだろうか? 民主党の場合、小澤前代表が代表選挙の日を決めている。一般国民か…

インターネットがもたらしたもの

それは、「意志の伝達」「オープンな説明」「民意の吸い上げ」である。 政治家あるいは経営者でも意志の伝達は重要になってきている。顔の見えない政治家、経営者では役に立たない。近代の政治家または経営者によるブログは、党内(社内)だけでなく社会一般…

米国発、強権政治打倒の動き

昨年、オバマ政権が誕生したのはABB (Anybody But Bush)と呼ばれ、共和党の強権政治に国民がNoを突きつけたからだ。現在、オバマ大統領はブッシュ時代のさまざまな強権政治の暴挙を暴こうとしている(一例がグアンタナモ基地の収容所閉鎖である。) この動き…

東京都議選

民主党が圧勝した。新人もほとんど当選した。「民主党」の看板さえあれば誰でも当選できたのかもしれない。うがった見方をすれば、(1)民主党の人材層が薄い。もっと政治経験者を候補者として擁立していれば、さらに当選者を増やせたかもしれない、(2)…

弱者は暴力に頼る?

以前、米国の友人から「米国の白人たちはアフリカから連れてきた奴隷の黒人の中で、優秀な人間から虐殺していった。だから現在の黒人の劣等性には白人による優越種根絶という根源的な問題がある。」と聞いたことがある。 一方、日本は太平洋戦争で士官という…

中国の災禍と日本

中国に二つの災禍が襲っている。南部の洪水と新彊ウイグル地区の暴動である。前者は気候変動または温暖化の影響ととらえる向きもある。そうなると日本のように「温暖化防止は産業に悪影響」であり「中国のような発展途上国が温暖化防止に無関心なら参加する…