ニッポン雑感

米国から戻るといつも奇妙に思うのが、テレビ番組の司会者や出演者が異口同音でセリフを言うことだ。子供たちが同じセリフを大勢で言ったり、大の大人でさえも異口同音で「失礼します。」と言う。なぜ一人で話せないのか?なぜ異口同音で話すことが美的なのか?非常に摩訶不思議なニッポンの光景である。
欧米ではもちろん子供も一人ひとりキチンと話しをするし、大人が集団で口をそろえることはない。だから、と言っては失礼だが、一人でキチンと話しのできない日本人は、一人で大勢の前でのスピーチが苦手になるのかも知れない。日本人は、とくに腹の知れていない外国人に話しをするときはシドロモドロになり、へらへらニヤニヤが通例となる。あるいは仏頂面となる。話す相手に視線を合わせないのは麻生氏や細田氏だけではないようだ。
同胞にもたれあい、迎合するのが得意なニッポン。異口同音で大人が話すのだけは考え直して欲しい。