2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

反省のない東電人事

東京電力の清水社長の後継社長として西沢氏の昇格が決まった。しかしこの東電の社長交代は勝俣会長の良識の欠如した自爆人事である。 西沢氏は企画という東電の中でまさしく大本営を切り盛りした人間である。 電事連の時代でも彼は極めて保守的であり、電力…

東芝の新たな買収は吉と出るか

スイスに本社をおくランディス&ギアLandis+Gyrを東芝が1870億円で買収する。これはスマートメーターとシステムの製造と販売を行う企業で、年間売上は約1000億円だ。 原子力事業の先行きが不透明な中、東芝は背水の陣でこのスマートグリッドのパーツとなる会…

発電と送電の分離論

菅首相が送電と発電の分離を議論するよう昨日求めた。 これを電子版で記事にしたのは、産経、朝日、読売だがさすがに電力業界寄りの記事しか出さない日経は申し訳程度の内容だ。 この記事には「おそらく電力会社が猛反対」とあるし、電力側の言い分は「電力…

欧米から電力問題のソリューションを

東電の資産売却の一環で、送電網と配電網の売却をみんなの党が打ち出した。 さらに日経までもが、東電の度重なるデータ隠しで、電力自由化の議論まで指摘し始めた。 しかし重要なのは、構造分離したり自由化した後でどのようなシステムをつくり、どのように…

問題は電力会社だけではない

経産省の官僚エゴにただ乗りした電力会社。 経産省は国民のためではなく、業界の既得権益の擁護を旗印に、自らのOBを送り込み、権力基盤を強化してきた。 そのよい例が、電力会社による送電網の地域独占と、全国をつなぐ送電線の建設ブレーキである。後者は…

経済産業省の問題をさらすべき

今回の原発事故の基本的な問題は経済産業省の構造にある。 産業育成を行うべき経産省に、外局(下部組織)として資源エネルギー庁と原子力安全・保安院があることは大きな問題なのだ。人的にも組織的にも、また命令系統、そして情報もすべてつながっている。…

心配したように

やはり日本国民は「ゆでガエル」になった。 原発事故、放射能汚染、被爆、炉心溶融、すべての情報に無頓着になった。 内田裕也と原発報道と、どちらを優先すべきか、メディアは痴呆になった。 風薫る5月。いやな情報はもういい。という考え方は間違いである…

奢れるもの久しからず

米上院軍事委員会が米軍普天間の移設計画の見直しと、嘉手納基地への統合を提案した。これは日本政府というよりも沖縄県政にとってショックだろう。 沖縄県政は日本国政府に対して、米軍基地という迷惑施設の立地を人質にさまざまな手練手管で金を吸い上げて…

経済原則に基づく節電を

東京電力は8月末の電力供給を従来計画から550万キロワット上積みして5620万キロワットに拡大したという。しかも東電・東北電管内の消費者に15%の節電を求め、実行できることが前提で、停電回避というわけだ。 ぼやき庵では以前からこの数字の積み上げに疑…

東電の財政問題の解決方法として

みんなの党の渡部党首が送電網と配電網の売却案を出している。 これは優れた案だ。これらを売却すれば東電は2〜3兆円の資金調達ができる。売却先はまず政府だろう。そして政府は東電に無条件で資金提供するのではなく、東電から将来収入を生む資産を買い上…

東電の次期社長は

という題を、昨夕の都内のタブロイド紙が載せていた。菅首相が強権発動で指名するとの憶測だ。 JALの経営破たん後の責任者を政府が選んだ経緯もあるかもしれないが、今回は単なる経営破たんではない。危機管理が欠如していたし、ガリバー体質と地域独占で…

原子力産業の実態と経団連

ドイツのWulff大統領がサンパウロで「原子力発電所の国際安全基準の必要性」をうったえた。さらに国際的に強制力のある機関の設立も求めた。 一方、被ばくした日本国では日雇い労働者が福島原発に駆り出されている。5、6号機冷却のため、給水タンクにホー…

なぜ安心するのか

菅首相が浜岡を止めた。当たり前である。もんじゅも止まった。 大事なのは原子炉の冷却プロセスと使用済み核燃料プールの電源だ。それが済むまで、あるいは納棺するまでは何も安全ではない。 安全ではないのは、原発から50キロ圏内に住む住民と、原発を保有…

そろそろ次の人選を国民で

ぼやき庵は、菅政権の早期交代は震災復興を遅らせることから、交代よりも教育を推奨してきた。 しかし菅首相のみならず、取り巻きの閣僚の不手際と脳死状態が露呈しすぎているようだ。とくに海江田氏の碌でもない発言や行動には将来の日本復興の期待が寄せら…

日独外相会談はあったが

松本剛明外相がドイツのウェスターウェレ外相とベルリンで会談し、「日本は原発の安全性確保に努力している」と述べ、日本の対応に理解を求めた。 しかし松本氏はどのような具体策を述べたのだろうか。相手は6月にも原発の全廃を決めようとするドイツである…

メディアの電子版に読者のコメント欄の設置を

フクシマ後への教訓と題した記事を日経の編集委員 滝順一氏が書いている。 そこでは「甘さの背景には、もたれ合い体質がある。電力会社と政府の規制当局者、一部の学者が原発推進の国策の下で結び合い、現状を追認する。しかもだれかが決定的な判断を下すこ…