自民党の責任力

自民党内部では恨み節が続いている。犯人は分かっているのに逆恨みもあるようだ。
自民党大阪府連では、中山太郎・元外相が会長職を辞任し、怒りの矛先を橋下徹知事に向けている。一方、東京ではこの期に及んで総裁選の意義も分からずに右往左往する自民党本部の姿がある。(右往麻生?)
以前、書いたように自民党大阪府連は革新知事を選んだはずだ。それ自体が自民党の政策と一致していなかったとすれば自己矛盾が単に露呈しただけで橋元氏にその矛先を向けているとすると変な話だ。本来の矛先は大阪府連自体であり、本部との行動矛盾であり、麻生氏であるはずだ。メディアはそれこそ「自民党大阪府連の誰が」矛先を誰に向けているのか、報道すべきだ。いやしくも今まで政権政党の党員だったならば言動を透明にして責任を取ってほしい。
東京の本部に犯人がいるのに、わざわざ大阪で犯人探しをしようとしている大阪府連には「景気対策で国民に責任力」というスローガンはどこへ行ったのか。選挙が終わった途端、「責任力」を放棄している。景気回復は遠く、さらに東京とくらべて大阪の「地盤沈下を修復」するのが先なのに自らの「政権回復」しか考えていないこと事態、府民不在だ。1週間前までの責任力を記憶できないほど自民党大阪府連は脳細胞も老化している。
米国ブッシュ政権も恨み節が続いたが、共和党民主党の交代慣れもあり、迅速にホワイトハウスや主要官庁での事務継承が行われた。日本はどうだろうか?自民党幹部と政府首脳は、口先だけでなく本当に「責任力」を持っているのならば、火急速やかに政権交代を進め、景気回復に貢献することで自民党の力量が見直されるだろう。
景気回復という命題のもと、スピードをもった交代を実行することが民主党自民党の双方に求められている。政治空白はひと時も許されない。