企業は新しい産業ビジョンを

舛添要一厚生労働相が最近の記者会見で、自民党マニフェストづくりに関して「政調会長の号令も聞いたことがない。幹事長が党をまとめていない。執行部のガバナンス(統治)が欠けている」と指摘。「政策づくりを公開しないのは開かれた政党ではない。猛省を促したい」と述べた。
ここで自民党を我が社、政調会長を例えば常務、幹事長を副社長、執行部を経営層と置き換えるとまさに我が国の大企業の閉塞性が伺える。翻訳すれば、「我が社の経営ビジョンに関して常務の号令を聞いたことがない。副社長が我が社をまとめていない。経営層のガバナンスが欠けている。」「ビジョン作りを公開しないのは開かれた企業ではない。猛省を促したい。」となる。
このように社内から建設的な大声を上げる人材が(潰されずに)存在する大企業が日本にはたしているだろうか?社内にいなければ、社外からこのような声を聞く、吸い上げる度量のある経営者がいるだろうか?
自社の経営ビジョンだけでなく日本経済を再生する新たな産業ビジョンを大声で発信する経営者が必要だ。