弱者は暴力に頼る?

 以前、米国の友人から「米国の白人たちはアフリカから連れてきた奴隷の黒人の中で、優秀な人間から虐殺していった。だから現在の黒人の劣等性には白人による優越種根絶という根源的な問題がある。」と聞いたことがある。
 一方、日本は太平洋戦争で士官というかエリートたちから先に死んでいった過去がある。現在の日本人はピラミッドのトップの欠けた弱者集団かもしれない。そして中国では文化大革命で知識人をターゲットとして虐殺された数が何十万人とも言われている。そして中国もピラミッドのトップがないまま、真のエリートのいない集団政治が行われている。
 人間はどうやら自らの能力の欠如をいち早く認識し、自分たち以上の能力のある人間を暴力で抹殺する歴史を繰り返しているようだ。能力と体力は矛盾した使われ方をしてきたのかもしれない。
 さらに拡大解釈すれば、女性の方が能力があるが、体力(暴力)では男性が優れていたため、昔から女性には魔女狩りなどの虐待を行い、教育を与えず、参政権を与えず、仕事でも「出しゃばらない」仕組みを男社会が防衛的に築いてきたのかも知れない。
 暴力に訴えるのは弱者である、という認識が大切ではないだろうか。