マスメディアのあり方

我が国のマスメディアにはジャーナリズムが感じられないという批判が多い。ジャーナリズムとは「権力の監視」であると聞いたことがあるが、「開かれた報道」の必要性も付け加えたい。
一方、開かれた情報の報道にはポリシーが必要だ。米国では、例えばCNNは中道左派MSNBCは左派であり、一方、FOX Newsは右派、Wall Street Journalは大企業よりということで中道右派である。しかし、日本のメディアがこれらの外電を報道するときに、彼らの報道スタンスを正しく理解して伝えているだろうか?
また米国では各州がそれぞれ立法権限をもち自治政府を持っているので、よく地元紙が「成立した法案の内容と賛成した議員と反対した議員のリスト」を報道している。
我が国では自民党の混乱によって、国民の目が政治の行方に注がれている。そして総選挙ではどの候補者に投票するか、関心がより高まっている。しかしメディアは今まで、どの議員がどのような法律を起案し、賛成し、あるいは反対してきたのか報道していない。
役所が多くの法律案を提起し(三権分立ではない?)議員立法の少ない我が国では、本当に脱官僚で法律制定が進むか、不安である。
その意味においても、「お願いします」だから投票するのではなく、その議員がどのような政策ポリシーを持ち、立法化の役割を果たすのか(果たしてきたのか)、有権者に分かりやすい情報を提供する責任がマスメディアにあると考えられる。
A新聞はP政党を支持し、その内容を詳しく伝える、またB新聞はQ政党を支持し、その候補者のコメントを客観的に伝える、というようなメディアごとの「スタンス」や「意見」があってもよいのではないか?