北東アジアのエネルギー・ロードマップ

北朝鮮の混乱が続いているとすれば、そして体制の変化が予想できるとすれば、北朝鮮の現体制の崩壊後の我が国の役割を描く必要がある。軍事的には米国とともに検討する必要があるが、少なくとも経済面のロードマップでの我が国の役割は大きい。
当然、韓国、ロシア、中国との連携が必要となるが、産業技術ではリーダーシップが取れるはずだ。またエネルギー面でロシアのサハリン・プロジェクトの権益をもち、かつ同プロジェクトからの液化天然ガスに依存する我が国にとっては、北東アジアのエネルギー・セキュリティという観点からのロードマップが重要である。
我が国のエネルギー関係者は北朝鮮の将来のエネルギー・ロードマップを提案しなければならない。我が国のエネルギー業界や役所は、朝鮮半島の安定後には原子力技術や省エネ技術を積極的に移転し、資源国と需要国の最適バランスを構築して、北東アジアのエネルギー・セキュリテイに貢献する役割を担う、という視点を持つ必要がある。