自民党と共和党

自民党が負けたとしよう。その自民党の姿は米国の共和党の姿にやや似ている。ブッシュ政権末期の共和党ではAnybody But Bushと言われ、今の自民党ではAnybody But Asoと言われている。(下賎だが、AsoはAssholeとも聞こえる。)
両者ともに旧来型の権力の中央集権方式を採り、情報は隠蔽型である。しかも選挙に負けた原因が民意を汲み上げられなかった点、選挙の戦略が失敗した点、選挙候補者が老齢化していた点、そして党の求心力がなくなってバラバラな選挙戦になった点が共通である。
共和党の副大統領候補のアラスカ州知事はマスメディアの嘲笑の対象になり、結局、次期選挙には立候補しないこととなった。さらに次期候補と見られたサウスカロライナ州知事は浮気で数日間行方不明になり、その不誠実性が問われて不出馬になった。数十年にわたって政権を担当してきた共和党としては信じられないくらいに人材が不足しているのである。
さて我が国の民主党は、米国のオバマ氏に代表される「改革」民主党に果たしてなれるのだろうか?日本の民主党が米国の民主党のようになるためには、①グリーン・ニューディールのように新たな産業構造を起こすビジョン、②旧来型の中央集権方式との決別と情報公開、③強力なリーダーシップと旧来型金権(土建)政治からの脱却、④政治のスピード感、が必要だろう。
①のためにはお抱え学識経験者による委員会・分科会の廃止と省庁の統廃合、②には橋元知事の主張する地方分権の推進、③には小澤色の一掃、④にはインターネットや電子通信技術を駆使した新たな政治手法の構築、が求められている。