ガザと日本

さらに戦争についての話だが、ガザと日本の相似点を半年前のイスラエル紙が述べていた。
昨年末、米国の政権交代で世界のポリスマンが実質的に不在となった12月から1月にかけて、2つの暴力行為が目に付いた。一つはイスラエルのガザ侵攻であり、もう一つはロシアによるウクラナイナ向けの天然ガス供給停止である。
イスラエルパレスチナハマス側から打たれた数発のロケット弾に対して軍事行動を起こした。その結果、オバマ米大統領が就任する直前までイスラエルの殺人と破壊行為は続き、パレスチナ側は1000人以上の死者を出し、ガザ地区の多くの建物が破壊された。つまり、数発のロケット攻撃に対してその数十倍の反攻を加えたのである。
その後、欧州を初めとしてイスラエル戦争犯罪を訴える声が上がったとき、イスラエルは「我が国は真珠湾攻撃に対して日本を徹底攻撃した米国と同じである。我々を攻めるのなら米国を攻めるべきだ」と言い張った。
このことを日本人はどのように考えるべきだろうか?
前掲のように、日本は被害者意識をむき出して戦争反対と唱えても、侵略された側のアジアの人々は共感しないだろう。それよりも侵略することの愚かさ、そして過去の米国のベトナム戦争イラク戦争などの侵略戦争に対する日本政府の行動の総括することが必要だ。そしてロケット砲撃数発の結果、1000人以上が殺されたパレスチナの平和国家樹立のための行動を内外で起こすことが、戦争反対を具体的に示すことではないのか?日本とガザはある意味で共通部分があり、彼らにとって戦争はまだ続いている
最近の日本は受動的で被害者意識が強い。しかも日本人は全体主義で組織犯罪には傍観している場合が多い。こういった事なかれ主義が、敗戦記念日が近づくときだけ不作為の平和主義を訴えるのは問題だ。何も考えていないタレントを司会者にした戦争回顧録の番組をバラエティー的に放映するNHKはどうなっているのだろう。