海の雑感

久しぶりの本州の夏の海岸で目に付いたのは海の家である。欧米では見ない光景だ。あまりきれいでない砂浜と海水に加えて、さらに景観を壊している。海の家は昭和30年代なら普通の民家と変わらない光景だったかもしれないが、夏だけ立てる掘っ立て小屋は現代の住居からするとまるでホームレスの古屋だ。これがどんなに美しい海岸線に建っていようと自治体は気にしないのだろうか?ほとんどの海水浴客が電車ではなく車で海水浴場に来る時代であり、公営のシャワー室の整備も進んでいる時代に、バカ高い価格をつける海の家を認可する自治体は時代錯誤と考える。さらにアルコール飲料を出すこともいかがかと思う。
神奈川県の海辺は分煙ができているが千葉県では喫煙フリーだ。飲食店でも千葉県はノーケア状態となっている。一方、海水浴場となっている海域では海水浴客とサーファーとはさすがに区別している。サーフボードが海水浴客に危険だから当然、空間を分けている。しかし極端な比較をすれば喫煙による生火や副流煙はまわりに危険だが、禁煙者との空間を分けていない。
根底にはJTという既得権益があるために健康被害に対する周知がおざなりになっている点がある。つまり官業による既得権益があるために、健康被害リスクに対して国民が騙されている状況がある。これに国民が納得してしまっていれば「やましき沈黙」(前述)と同じだ。
さらに先日、千葉県の海沿いの人気飲食店では地元建設会社が予約で一杯の店に無理やり部屋を取らせていた。威力暴力がまかり通るのだろう。これで日本はいつ近代国家になれるのだろうか?