豪雨への備え

地球温暖化のせいだろうか、テレビで放映される被災者の方々がしばしば「こんなにひどい豪雨は生まれて初めてだ」と言っている。それこそ想定外の降雨量だということである。
以前、水害調査をしたことがある。ニューオーリーンズ、そして南九州に行った。
それらの経験で今さらながら感じることが、全国統一の基準で災害ハザードマップを作る必要性があることだ。そして被害状況の事前シミュレーションも大事である。さらにどの時点でどのパラメータを超えれば、どこに避難勧告、どこに避難命令を出すか、そしてどの時点で例えば自衛隊の救助を要請するか、などの判断基準を科学的に判断し統一することだ。そうすれば、自治体ごとの避難判断の食い違いや思い違い、情報の伝達ミスが防げる。今回の災害報道では避難時に自衛隊の姿がほとんどないが、想定内という判断だったのだろうか。(被災後の自衛隊の活動は大事だが。)
今回の米国ハリケーン・アイリーンでは常に連邦ベースでFEMAがどのように対応するか、放送していた。
日本でも台風が来るのが分かっているが、中央政府での危機管理体制がなく、すべて(過疎・高齢化した)地方任せでよいのでろうか。4日夜になって非常災害対策本部を設置したのは誰の目にも遅すぎる。備えが無い。
原発の危機管理体制を再構築するのであれば、自然災害についての危機管理体制を併設する手もある。
どうも内向き目線の新内閣だが、少なくとも全国の自治体への救援体制と避難基準の統一だけは早急に整備すべきである。