高橋知事の豹変

経産省出身の北海道の高橋知事は記者会見で、泊原発3号機のプルサーマル計画をめぐるシンポジウムでの「やらせ」問題が、定期検査中の1、2号機の再稼働の判断に「少なからず影響が出る」と述べた。
先月中旬に全国に先駆けて3号機を再稼働させたが、「真の」ジャーナリズムにかなり叩かれたからだろうか、あるいは身内の経産省の改革派からチェックが入ったからだろうか、トーンが変わってきている。つまり「これはヤバかった」という意味で方針変更する言い訳に「やらせ」を持ち出したと取れる。
一方、産経新聞は18日に泊原発3号機の再稼働を「第一歩として評価」とかなり右寄りの解説を載せていた。これも経団連電事連の刷り込みだろうが、今となっては理解不明だ。
分かったことは、東電の出す停電要請が「いい加減」な情報をもとに作られたキャンペーンだったこと、結局東電は原発無しでも盛夏の電力需要を乗り切れるくらい「電力を作りすぎる」状況があったこと、東電の消費者がまじめに節電したが関西エリアは節電3.8%止まりだったこと、だから関西の方が今年の冬もかなり緊張感が高まるだろう、ということだ。
それにしても「原発が止まったら大変だ」は少なくとも東日本では嘘っぽいことが分かった。経産省と電力会社を株主に持つ「エネ研」がいかに政治的プロパガンダで「たいへんだ」を繰り返しても、国民は賢いのである。