自民党の終焉

自民党石原伸晃幹事長が原子力政策の見直しについて集団ヒステリー状態と表現した。
これには2つの問題がある。1つは放射能汚染地域の住民、避難した住民、外で遊べない子供、将来の内部被ばくに不安を抱える親、農家、漁業関係者の苦悩を無視している点である。これは原子力行政で集団脳死した自民党の本音である。
2つ目は、イタリアとドイツの国民判断をヒステリーと評したことである。ドイツは6月6日の新エネルギー政策発表の中でも、メルケル首相が「福島の原発事故は大きな政策転換をもたらした」と述べているのに、その事故をもたらした制度を作った自民党の逆切れは世界の嘲笑を誘うだけである。
自民党のこの体質は、菅政権の交代と新しい大連立を組む資格を自民党が持っていないことを顕著にした。
民主党は小学2年生の政権政党であることは最初から分かっている。求心力もないし、宇宙人もいる。菅首相を攻めたくなるし、指導力も不足だ。
しかし「浜岡原発停止」を相談せずに勝手に決めたことは、歴史に残る英断である。
間違っても、それ以外の原子力ムラの民主党閣僚、自民党には逆立ちしてもできなかっただろう。