一日も早い石油依存からの脱却を

リビアカダフィ氏の次男Seif氏がテレビで国民に向かい、「このまま反政府運動が続けば、リビアは血の海になる。」と述べたことは、まさしく彼の特権と大きな誤解を表わしていた。
彼はたんにカダフィ氏の次男というだけで、貧困層が国民の1/3に達し失業率が30%を超えているリビアの国民に対して、このような発言ができる背景には、欧米の石油メジャーからの絶大な支援があったからである。
前述のイタリアEniだけでなく、カダフィ・ファミリーには欧米の石油資本からの手厚い保護があった。これがアラブ産油国の圧政を安定化させたのである。
富の集中は必ず悪政を招く。それを防ぐには健全なジャーナリズムが必要だが、巨大な既得権益の前では実現が難しい。
そのためにも一日も早い、脱石油依存が必要である。そしてそのロードマップには再生可能エネルギーの利用拡大が不可欠である。