行政エリートが不滅の日本

「行政特権者の圧政」はムバーラク政権とその高級官僚だけを示しているのではない。
先刻、YouTUBEにアップされた竹原前市長の検察との録音を聞いて感じた、日本の地方自治体の封建制度に関する感想である。
エジプトの政府と高級官僚は、イスラエルとの安定を図るため欧米から送られた資金で潤っていたが、市民生活は窮乏していた(人口急増が背景にあったが)。
おそらく日本の地方(首都圏も?)自治体では市民生活の窮乏や自治体の財政難を他所に、市議会議員や市役所職員が市民生活からかけ離れた待遇(というか身分)を強化しようとしている。
阿久根市儀や職員を守る原資は、建設会社か焼却炉メーカーからであると録音テープは伝えているし、3権分立のはずの裁判所が、行政よりの立場を明確に表わしている点が興味深い。さらに鹿児島市在住の検事が信じている地元新聞社の報道の真実性に対して、竹原氏は敢然と立ち向かっている。マスコミやジャーナリズムの凋落は都市部でも著しいが、保守王国の鹿児島県でそれを疑えと言うこと自体、無理なのかもしれない。
アラブの民主化の力に対して、日本の地方自治体の封建制度の力の方が強い、ということは、日本と言う国家そのものの自浄能力の衰退を表わしているのではないだろうか。
フェースブックの浸透しない日本には、固有の匿名性の文化があると言われる。テープの中身の「告発者」も匿名だった。
ブログ掲載を配布だと主張する検事の時代錯誤が失笑を招く。49732