寄付行為にガイドラインを

漫画タイガーマスクの主人公・伊達直人などを名乗る贈り物が相次いでいる。児童養護施設などが対象である。
これにはさまざまな問題が背景にあると考えることは自然だろう。まず、なぜ匿名でなければならないのか、次に送る側と送られる側の所得移転の問題はどうなのか、さらに送るものや金品が裏金や盗品だった場合にどのような法的解釈と対応、または防止法があるのか、等々である。
所得の問題がなければすべて送る方の指名を明らかにすべきであろう。そしてそれを個人的に慎むのであれば、寄付団体を設定してそこの名義で送る方法がある。日本人は慎み深いという美点もあるが、誰から送られてきたのか、分かる方がはっきりするのではないだろうか。
次に所得移転に関しても、何らかのガイドラインが必要ではないか。欧米では寄付行為に対応する税制が我が国よりも進んでいる。我々がよく使うインターネットの辞書であるWikipediaや、公正中立を誇るテレビ報道番組のDemocracy Nowも寄付行為によって運営が行われている。つまり日本でも寄付対象となる法人を拡大して、寄付行為による課税所得の調整を行えるようにすればよい。
この点が解決されれば第3の寄付による不正行為の防止が可能となる。
いずれにしても、寄付行為に対する減税を含むガイドラインの設定が重要である。