不見識な政治家と国家の姿

円高が日本経済を襲っている。先進国は財政政策と為替政策を立て直して、格付け機関による国際格付けの引き下げを必死に防ごうとしている。もちろん政争をしている場合ではない。
ところが日本は権力闘争の真っただ中だ。これを仕掛けたのが、政策なし、政局のみの小沢氏といわれているし、さらに先週、代表選に立候補を決めたのも起訴されないことが目的だという。
日本で放送されているCS放送では韓国政府が11月にソウルで開かれるG20サミットを宣伝している。G20では「グローバル金融安全網(GFSN)」の具体的な成果が焦点だ。
また欧州きってののパフォーマーであるサルコジ大統領は25日に声明を発表し、世界の金融秩序を取り戻そうと気勢を上げた。
11月以降のG20議長国はフランスであり、サルコジ氏は「外貨準備での米ドルのドミナンスを削減する必要」まで言及している。当然、ユーロの安定を目指す。そして韓国と協力して世界の金融秩序安定策を検討するとしている。
為替の安定策を望むのは日本も同じなはずなのに、政策当局からは何も聞こえてこないし、政治家は権力闘争に明け暮れている。
このような不見識な政治家をボーっとしてみている国、それをチェックするはずのメディアは危機感を忘れ、日本はすでに三流国に転落しているのであろう。