国家運営の危機に際して

先週の18日、格付け会社のMoody’sはフランス、米国、ドイツと英国の国債の、将来のAAA格の引き下げの可能性を示唆した。理由はもちろん債務の問題である。
一方スペインは9月末にも格付け見直しの可能性が高い。経済基盤が脆弱だからだ。
その結果欧州諸国は財政赤字削減の具体策を検討し始めている。しかし米国での債務削減策は程遠い。しかし問題には債務だけではなく経済成長や人口の老齢化も挙げている。
こういった環境の中、フランスとドイツは有利な条件での国債発行を遂げた。AAA格という魅力は金融市場全体が不安感に襲われている中で、魅力と感じる投資家は多い。逆に日本国債の格付けが下がれば、最悪の事態となる。
しかし、「経済成長」「債務削減」「高齢化」に対する各国の取り組みが喫緊の中、我が国の民主党政治は「政局」「権力闘争」の真っ最中だ。
しかも猛暑で国民が熱中症死するなか、軽井沢で150人以上の国会議員を集めて勉強会とはシャレがきつい。
宇宙人だった鳩山氏。総理大臣になれば起訴されない小沢氏。
国民が彼らに国家運営を任せたのは事実であるが、マスコミは権力闘争の報道は控えて、真の国家運営の在り方を論ずるべきだ。
渡部恒三氏はぜひ小沢氏に引導を渡してもらいたい。場合によっては道連れもあるかもしれないが。