権力の横暴を批判する目

機内で最新映画の放映があり、アバターを小さな画面で鑑賞した。一部で宮崎駿のパクリといわれるが決してそうではないし、たとえそこからインスピレーションをもらったとしても、米国の海兵隊が怒るほど国家権力を相手に挑戦した作品だ。(技術部分は3Dで見ていないので分からなかった。)これだけの体制批判と国家権力に挑戦するほどの気合は宮崎作品にはない。
この気合を見た後で機内で上映されたNHKのニュース番組を見ると、日本がいかにお人よしで“なよなよした”人種なのか、よく分かる。ニュースのアナウンサーもキャスターも天気予報士までもが、訳の分からない笑みを浮かべ、揃ったように両手を前で合わせて手揉み状態である。時代劇で出てくる、悪いことをしながら権力に媚び諂う商人のようでさえある。
なぜ、多くの日本人が仲良しクラブを求め、揉み手でにやにやし、権力に媚びるのか。そして相手の立場が変わればそこに付け込み、今までの権利義務を放棄して、無責任に新たな要求を繰り返すのであろうか?個々の個人のフィロソフィーと崇高な価値観を大人全員が問い直すべきである。
アバターを良く観て、とくにデベロッパーやゼネコンが地球環境に及ぼす被害をもう一度見直し、自然が人間生活にもたらす重大さに気づく必要がある。