成田はガラパゴスの入り口

成田空港の外国人の入国審査での不親切、不遜なシステムについては以前も書いた。
疲弊した日本経済の浮揚に十分に役に立つ海外旅行者を受け入れて、日本の商店の売り上げ増による景気への貢献をまったく考えられ空港公団の役人体質を問題として取り上げた。
さらに細かい話で恐縮だが、成田だけの異質なシステムがある。それは手荷物検査のテーブルの位置だ。
仕事柄、米国では20箇所以上、欧州でも15箇所以上の空港を利用しているが、トレイでカバンやパソコンを取り出して手荷物検査のX線検査機械を通してゆく。ほとんどの海外の空港では、トレイを置いたテーブルを押してゆけばそのまま検査機械に入ってゆくが、成田ではテーブルが機械の反対側で途切れてしまい、わざわざトレイを検査機械の方に(空中を)右から左に移動してから機械に通さなければならない。
これで検査の流れが滞るばかりでなく、手荷物検査の前で落としたり破損する場合もある。
空港公団の職員はおそらく海外の空港での手荷物検査の「流れ」を見たことがないのであり、日本の玄関口からガラパゴス状態だ。それをちっとも意にせず、お役所的に「これでよいのだ」式に考える空港公団のやり方では、日本にお金を落とすべき観光客の足も遠のくだろう。
知恵もないし、やる気もない。それが日本に蔓延している。