余るタミフル

今日のニュース番組で世界的にタミフルが余る状況を報道していた。
本欄でも昨年の8月19日に新型インフルエンザの過熱報道と役所の誤った対応を指摘した。
その後秋にかけていよいよパンデミックか、と心配されたが、結局は普通のインフルエンザと変わらないこととなり、冬になって感染者数が世界的に激減している。
大量のタミフルを発注したドイツはその1/3をキャンセルした。
EUはこの点を早くから認め、WTOパンデミック宣言に異を唱えていたようだ。その理由は、WTOの調査対象の研究者の多くがタミフル製造メーカー出身であったことらしい。
日本はここで問題が明らかになった。WTOの発表を鵜呑みにし、EUの意見など国際的視野で判断しなかったこと。WTOの発表「だから余ったのは我々の責任ではない」とまさしく役所の発言と発想をしていること(責任感の欠如)。次にこの11億円のタミフルが余ること、つまり税金の無駄遣いに対してアイデアがないこと。ドイツがキャンセルできるのに、日本はなめられているからできない状況にあること、などである。
取引は取引だが、普通の商習慣では一部キャンセルをできるオプションを入れることがあり、そういった取引上の工夫がたらない。
WTOが決める、という前にこれは普通のインフルエンザを変わらないかもしれない、と検証すべきた。
これは普通のインフルエンザなので付き合っていくしかない、と警鐘をならしていた医師の昨年の番組が思い出される。