日本に民主主義は存在しない?相撲界から全体主義の排除を

横綱貴乃花親方が新理事に当選した日本相撲協会の役員改選を巡り、同親方に1票を投じた安治川親方が責任を取って相撲協会を退職するらしい。
一方、横綱朝青龍の暴行騒動で、事件発覚当初に被害者と名乗り出た朝青龍の個人マネジャーが責任を取ってマネジャー職を辞めるようだ。
つまり両氏とも「関係者をはじめ親方、横綱、相撲を応援してくださる方々に多大なる御迷惑をおかけした」と言っているが、ようするに閉鎖的で封建的な年寄り連中の機嫌を損ねたからだろう。
彼らは個人で行動を判断し、正しい結果を招いたと普通の国民は理解している。彼らの行動は事実を明らかしに、相撲界の透明性を向上させようとする気持ちに基づいていたと思う。善悪の判断は個人の良心に基づくものであり、周りの人間の合意とそれに対する迎合で決まるものであってはならない。
相撲界のように個人の良心を抹殺する集団論理は全体主義であり、個人の人権を無視するものだ。
日本の古来の社会から存在するこのような因習は相撲界だけでなく、大企業、役所、そして(ほとんど意味のない御用学者だらけの)学会にも深い根を落としている。これでは世界から取り残されるのも当然だ。若い世代がかわいそうである。