社民党は下野を

政治には2種類ある。常に政権与党の方針や施政をチェックし方向性を正す、健全な野党と呼ばれる政治だ。そして与党となれば国際関係とともに国内の安定的反映と国民の幸福と福祉を築くことが求められる。要するに後者の仕事は前者よりも複雑な解を解かねばならない。
社民党が最近、普天間基地問題で沖縄に乗り込み、「県外移設」「国外移設」を叫んで気勢を上げた。これは政権与党の閣内にいる政党としては不見識の以前の問題であり、非常識、無責任だ。
社民党が閣内に存在しながら移設先について自案を主張するのであれば、野党としてではなく与党として、つまり解決策を上げながらの主張でなければならない。
しかし社民党は米国ワシントンで国務次官補に会いに行ったわけでもないし、グアム基地や他の国外の移設先の候補地と交渉して、辺野古以外の代案を見つけてきたわけでもない。
さらに名護市に移転しない場合、今まで名護市に落ちた400億円の清算をどうするのか、明確な提示も解決策もない。
このままでは税金を使った分を帳消しにするという地元案にやみくもに賛成して、国費を管理運営するという政権与党の責任も果たしていない。
さまざまな主張は結構だし、健全は批判は正しい。しかし立場が違う。
社民党はこの際、下野を決断し、党としての主張を全うすべきだろう。そうでなければ、野党にも与党にもなれずに政治政党としての生命を失う。