麻生自民党の本質

麻生首相野田市での演説で、「(終戦時の首相の)鈴木貫太郎先生が『(戦争は)負けっぷりは良くせにゃいかん』と話している。」と述べた。
第一に当時の首相を先生呼ばわりすることに問題がある。以前にも述べたように、国会議員がお互いに先生呼ばわりすることは「自分たちは(国民と違って)特権階級だ」とひどく誤解しているのだ。以前にも書いたがなぜ彼らは国民よりも自分たちが上だと思っているのか。
第二に戦争当事者の鈴木首相を先生扱いすることは戦争責任者の一人を先生=指導者としている。
第三に「負けっぷりを良くする」とは、太平洋戦争での犠牲となった数多くの国民の存在を忘れ、かつ戦争を行った政府の責任を無視した発言である。このことは、麻生氏の短い政権担当期間において実施した政策の評価や反省もなく、さらにその政策で犠牲になった産業や失った就業機会を忘れて「自らの負けっぷり」しか念頭にないことと同じである。
このような発言が自民党にどのような意味を持つか、また迂闊な本人が気付いてないことを周りがサポートできない政党に問題がある。