挨拶と礼儀について

日本人にはもてなしの心があると言われる。昔の日本だけでなく、中国や韓国も昔はそうだったのであろう。しかし、挨拶と礼儀に関してはどうだろうか。
日本には目礼という表現がある。言葉やジェスチャーでの表現はさけて目で言うわけだ。これでは日本人はわかってもおそらく国際社会では分からないだろう。
外国籍の国際線の機内で良く見かけるが、「〜はいかがですか?」という機内アテンダント(日本語英語でキャビン・アテンダントというが、正しくはフライト・アテンダント)の問いかけに対して、たいていはブスッとした表情でクビを縦か横に振るだけだ。これは非情に失礼だということを誰も教えていない。
どの国の航空機でも英語は通じる。Yes pleaseか No thank youくらいは出るはずだ。さらに目線を投げかけたらきちっと合わせるべきなのに、目線をずらしてブスッとしている。こう言った基本的な表現方法を学校教育や社内教育で教えることが、難しい業務知識を教える以前に必要ではないか?
ここで思い出されるのは麻生総理の記者会見とオバマ大統領の記者会見の違いだ。麻生氏は選挙演説の笑顔とは打って変わってブスッとした顔つきで記者にもカメラにも視線を合わせていない。比較として面白いのが、オバマ大統領が先日、ベテラン記者の誕生日に記者会見の後でケーキをプレゼントして祝ったことだ。当然、スマイルも一緒だ。
挨拶は言葉である。そしてそれが礼儀となる。また現代の日本は大昔の封建国家ではないのであり、相手と視線を合わせる教育が必要だ。そしてスマイルも大切だ。
それが心の挨拶であり礼儀だと思う。