イラン報道の核心部分

日本のメディアはなぜ「改革派」が世界中で支持されているか、明らかにしていない。さらに、政府側と改革派を同じように取り扱っているため、視聴者は政府の実施した選挙を不正とする「改革派」の主張が分からないため、まるで反政府=悪者ととらえる可能性も出てきている。これは中国政府が自らの一党独裁に対する「改革派」の行動を押さえ込むために、イランの改革派のデモ行動をほとんど報道していないのに似ている。

改革派の抗議は政府側による選挙結果の人為操作にある。イランの投票者数は国民全体で約4000万票。実施は6月12日だった。投票率は75%を超え、夜の8時過ぎまで投票が続いた。しかし、政府側および宗教指導者が「地すべり的勝利」を発表したのはその日の夜11時すぎ。すべてが手書きでオンライン化されていない4000万の票をわずか2時間あまりで開票できるはずがない、と米国のMSNBCはすぐに伝えている。日本のメディアは中国なみに民主主義を否定しているように見える。