海外の日本人雇用を増やせ

前回も書いたが、円高で輸入商社は相当儲かっているはずだ。一方、日本のメディアは馬鹿の一つ覚えに「工場の海外移転」「産業の空洞化」「人減らし」を叫んでいる。
輸入商社、輸入雑貨、輸入食材をあつかう流通業者は、円高還元、人の雇用増、海外事業での人員採用、をなぜ謳わないのか、不思議でならない。
日本の輸出産業として3月11日まではインフラ輸出などといったテーマが踊っていた。しかし3月11日以降、電力不足もあいまって内需は衰退し、超円高でインフラ輸出は蜃気楼になった。では日本はインフラで本当に競争力があるのか。
日本のお家芸は、「もてなし」hospitalityの「こころ」である。これらは、アニメ、美容産業、医療ヘルスケア、などで具体化できる。
例えばスタジオジブリを強化して、北東ロシア、韓国、中国北東部で大々的に宣伝し、キャンペーンを行う。日本の先端医療と高品質な心の看護ケアを合わせたヘルスケアを同地で展開する。美容やファッションも日本の先端部分をどんどん紹介する。
日本人の「国内での」雇用は減っても、「海外の日本企業での」雇用は増えるはずだ。これは円高メリットを享受する形態となる。
戦後にマッカーサーは小麦を大量に日本に輸入し、無料で配布してパン好きの日本人を増やした。これは日本人の食文化のパラダイムシフトをもたらした。つまり、アニメやビューティケアやヘルスケアで日本文化をどんどん輸出し、日本へのイメージを定着させることで、東アジアの経済圏の繁栄の礎となるのではないだろうか。