民主党の代表選挙を終えて

民主党の代表選挙が終わった。そこで気になる点が2つある。
一つは前述の松木兼好氏の挙動である。代表選の結果の発表の後、小沢はの代議士はほとんどが(まあリップサービスだろうが)挙党一致を唱えた。ところが松木氏はあからさまに敵意をむき出しにしてリベンジありきの発言をしている。これは国民の代表、政権与党の国会議員としてはあるまじき行為、あるいは知能レベルである。
米国では民主党の激しい論戦の後に挙党一致を叶える。これが民主主義における言論の自由であり、言論での戦いと個人あるいは人格との戦いを区別している。そういでなければ議論は成立しない。
思い出すのは以前、日本にサッカーで負けた中国の民衆が試合後に日本車に火をつけた騒動である。これでは試合つまりルールを守る競技を見る資格がない。しかしこれは一般大衆の感情レベルである。松木氏はあくまで国民に選ばれた国会議員であるにもかかわらず、挙党一致、国難を乗り越える政治の課題、政権与党内の代表選出のプロセスという理念を理解できないのであれば、バッヂをはずすべきだ。まあ、ニュースキャスターの女性アシスタントにも嘲笑されるくらだから仕方がないのかもしれない。しかし彼を選んだ選挙民には責任がある。
もうひとつは民主党の国会議員の反省の無さである。これだけ民主党の国会議員の投票数と地方・サポーターの投票数が割れたことはないだろう。つまり、なぜ自分たちは、自分たちを選んだ党員・サポーターの声に耳を傾け、心を感じ取ることができなかったのか。なぜ自分たちは衆愚と化し、ボス猿に惑わされたのか、そこにはどのような自分の心の弱さがあるのか、反省が見られない。
まあ、そもそも参議院はお飾りで政治の勉強も志も一夜漬けのタレントだらけ、というこの国のシステム自体が時代錯誤だから、それを抜本的に改善する必要があるが。