脱ガラパゴスには

北陸地方に転勤していた友人が、ガラパゴスでもよいではないか、と言っていた。何も日本は外国のまねをする必要はない。北陸のようにすばらしい自然と人間関係を否定する必要はない。といった議論である。
確かに経済的にも政治的にも軍事的にも、北陸が自立できればよいかもしれないが、日本は北陸だけではない。その他の疲弊した経済をサポートしてゆくためのエンジンが必要である。
そのためには国際経済の中でのポジショニングが必要だし、それがなければこの国が外国に依存する資源も手当てできない。
岡田外相がウズベキスタンで資源外交を行った。しかし、時すでに遅し。中国、ロシア、韓国勢から数年も周回遅れである。
政府の経済外交の重要性は、以前、国家資本主義でも書いたことがある。しかし、民間の経済人が海外での戦略を立てることもさらに重要である。そのためには脱ガラパゴスが急務である。
世の中、ダイバーシティという言葉が流行っている。外国人の登用を広げようという動きだ。
しかし、経営層がオールジャパンではダメである。経営層、とくに資源や製品の輸出、輸入、そして投資に関わる役員には外国人を登用すべきだ。そして経営者会議は少なくとも英語にしなければならない。役員が外国人で初めて従業員のダイバーシティが意味を持つ。
それについてゆけない経営者は資格なし、とすべきだ。若くて英語力があり、英語で会議とプレゼンができなければ、海外市場の”スピード”についてゆけない。
これは企業、役所、大学などの組織すべてに当てはまるだろう。